ニュージーランドの医療費はどのくらいか

手術
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病院に行く時、費用の見当がつかないのは不安です。ここではニュージーランドでかかる医療費の目安を解説しています。
またこの記事は2018年6月現在で入手した記事や資料を基に作成しています。

まず前提として所定のビザをもっている場合、公立病院での専門的な治療は無料です。

一方で私立病院の医療費・治療費は基本的に全額自己負担です。下記の医療費の例は、個人差のある事でもありあくまで目安です。また特に手術などは事前に金額を聞く事が出来るので(見積もりが出る。)ぜひお医者さんに確かめて下さい。公立の医療が無料なのに、なぜ費用の掛かる私立の病院を使う理由は「ニュージーランドの医療制度」と「ウエイティングリストの問題」と大きく関連しています。こちらの記事も併せてをご覧ください。

医療制度(システム)を解説した記事へのリンク
ニュージーランドが抱えるウエイティングリストの問題を解説した記事へのリンク

GPに関連する費用

GPのイメージを日本に当てはめると「町医者」「掛かりつけ医」といった感じで、ニュージーランドではどういった症状でもまずGPに行くのが一般的です。

コンサルテーション

GPの費用は日本の様に一律ではなくそれぞれ違います。また国からの補助の関係もありビザの種類、登録の有無(掛かりつけ医の登録/Register)、年齢などで違ってきます。

18歳以上、NZのパブリックシステムの対象者(永住権や2年以上のワーク保持者など) の金額を見てみると

  • 登録がある:$30~$50前後
  • 登録がない(カジュアル):$60~$80ドル前後
  • 夜間や休日対応があるGPは1~2割高い

といった感じです。

*パブリックの医療システムの対象者は政府の補助がありカジュアルよりも費用負担は軽くなります。
*対象外の場合は登録無しの料金が当てはまる場合が多いようです。
*パブリックの医療システムについては上記の医療制度へのリンクをご参照ください。

また問診の時間が大抵15分程度が一つの単位と区切られていて、超過した時はその分料金がかかります。
参考までに下記は費用の案内があった各都市にあるGPのホームページです

政府の補助

すでに少し触れましたが国籍や永住権を持っている公的医療(パブリック)の対象者の場合、登録のGPを持つことで政府の補助が入りGPの費用や処方薬がが安くなったり、予防接種や検診の一部が無料になります。

処方薬と一般的な売薬

GPなどで出される処方箋で購入する薬(処方薬)も同様に政府の補助が入る薬があり、年齢にも拠りますが金額は$5~$15です。ただし薬によっては補助がはいらない薬もあり、処方薬は薬剤師がいる薬局で買う必要があります。

一方で処方箋無しで買える一般の売薬は薬局だけでなく、一部はスーパーマーケットなどでも手に入ります。panadolというポピュラーな鎮痛剤で$5~$15位、一般的な風邪薬だと$10~$20程度です。

スペシャリストの費用は?

スペシャリストはGPから紹介を受けて見てもらう各科の専門医です。

コンサルテーション

この費用は中々幅広くだいたい$150~400位の範囲ではないでしょうか。また初診かフォローアップか、どういったスペシャリストに診てもらうのかによっても大きく違います。

各種テストの費用

GPやスペシャリストから指示される各種検査費用は別途かかります。

  • 超音波検査 $200-$600
  • X線(レントゲン) $150-$500
  • PET Scan $2,000 – $2,800
  • MRI Scan $1,300 – $1,700
  • CT Scan $1,300 – $1,700
  • 胃カメラGastroscopy $1,100 – $1,600

MRI,CTといったちょっと大掛かりな検査の費用は健康保険のある日本と比べるとかなり”高い”といった印象を持つのではないでしょうか。

入院・手術の費用

手術や入院になると個人差、また症状によってかなり違い更に幅が広がってしまいます。下記の費用はあくまで目安で、場所、病院、合併症の有無、手術方法など色々な要因で大きく異なる場合があるので特にご注意ください。

一般的な手術の例

  • 白内障手術 Cataract surgery $2,700 – $5,200
  • 内視鏡的副鼻腔手術Endoscopic sinus surgery $12,000 – $37,000
  • 親不知の除去Wisdom teeth removal $3,000 – $5,500
  • 甲状腺の除去Thyroidectomy $11,000 to $15,000
  • 血管形成術Angioplasty $17,300 – $27,400
  • 心臓弁の手術Single valve heart operation $48,000 – $60,000
  • 心臓バイパスの手術Heart bypass $35,000 – $50,000
  • 脊椎固定手術Spinal fusion $20,000 – $60,000
  • 胆のう摘出術Cholecystectomy $8,500 – $13,000
  • 大腸内視鏡検査Colonoscopy $2,000 – $2,500
  • 子宮摘出術Hysterectomy $13,000 – $19,300
  • 虫垂切除Appendectomy $6,000 – $10,300
  • ヘルニアHernia repair $7,000 – $18,000
  • 人工股関節全置換術Total hip joint replacement $20,000 – $27,000
  • 子宮内膜症Resection of endometriosis $9,000 – $25,000
  • ロボット前立腺切除Robotic Prostatectomy $30,000 – $45,0000
  • 人工関節置換術Total knee joint replacement $22,000 – $30,000
  • 静脈瘤Varicose veins (both legs) $5.600 – $10,000
  • 斜視Squint correction $3,200 – $6,700

子どもに多い手術の例

  • 鼓膜チューブ挿入術Grommet surgery $1,400 – $3,500
  • 扁桃腺/アデノイド切除Tonsil removal $3,200 – $5,500

がんに関する費用の例

  • 前立腺がんProstate cancer surgery $14,600 – $24,000
  • 皮膚がん除去Skin cancer removal$230 – $3,800
  • がんの化学療法  $15,000 – $170,000
  • がんの放射線治療 $20,000 – $37,000
  • 乳がんBreast cancer surgery  $4,000 – $14,400

手術と名前が付くとやはり高額で最低でも1万ドルは覚悟するといった印象です。

検査費用・手術費の例は下記の資料を参考にまとめています。

  • 2013年発行のHealth Funds Association Of New Zealandの資料
  • Southern Cross Health Society発行のパンフレット“How much does it cost?”
  • NIB NZ Ltd 医療保険パンフレット

緊急の場合

ニュージーランドではウエリントン地区を除きセントジョン(St John)と呼ばれる組織が救急車を運営しておりその費用は有料です。

救急車の費用

セントジョンでは病気で緊急の場合$98、ワーホリ、留学生を含むビジターなど旅行者の場合、最低$800ドルの費用が掛かります。詳しくはホームページを参照してください。
St John

また面白い(?)といっていいいかわかりませんが、プライベートで救急車を利用することも出来るようです。費用は距離に応じて計算されます。

ACC

アクシデントの場合、ニュージーランドではACCが治療費をカバーしており基本的に無料ですが、サーチャージや差額といった名目で費用が追加されることがあります。(ACCでも認めています。) またACCはあくまで事故による怪我が対象なので病気に対する適用はありません。ACCについて解説した記事もあるので併せてご覧ください。

ACCについて

保険の必要性/医療保険の働き

医療保険はこういった高額な私立病院での治療費をカバーする働きをしています。パブリックシステムが無料で提供されており、最低限のセーフティネットとしての役割を果たしてはいますが、ウエイティングリストの問題といった深刻な悩みも抱えているのも事実です。ご自身の身を守るためにも医療保険を検討してみることは賢明です。

またパブリックの傘に入らない旅行者、留学生、ワーホリといった方にとって海外旅行保険は必須のアイテムです。万が一の時に大きな負担が出ないように十分ご準備ください。